かつて販売されていた12インチMacBookが、今こそ復活すべきではないかという声が高まっています。Appleシリコンの登場により、小型MacBookでも十分な性能を発揮できる時代になり、特にM4チップを搭載すれば日常的な作業から軽めのクリエイティブ用途までこなせるマシンになり得るからです。

初代12インチMacBookは軽量で持ち運びに優れていたものの、パフォーマンスの問題やポートの少なさが課題とされました。しかし、現在のMacBookはバッテリー持続時間が向上し、USB-Cポート1つでも十分な利便性を備えています。また、Apple独自のモデム技術を活用すれば、セルラー対応のMacBookという新たな可能性も生まれるかもしれません。

iPad Proが強力なモバイルデバイスとして存在する一方で、macOSの使い勝手やアプリの互換性を求めるユーザーも多く、12インチMacBookの復活を望む声は根強く残っています。Appleがこのニーズに応え、新たな12インチモデルを投入する日は来るのでしょうか。

Appleシリコンで小型MacBookの可能性が広がる

Appleが独自開発したMシリーズチップは、Macの性能を大きく進化させました。従来のIntel製プロセッサと比べ、消費電力を抑えながらも高いパフォーマンスを発揮できる点が特徴です。特に最新のM4チップは、ノートブックとして求められる処理能力を十分に備えており、小型デバイスでも快適に動作する環境が整っています。

過去に登場した12インチMacBookは、Intel Core Mプロセッサを搭載していましたが、当時は性能面での制約がありました。しかし、Mシリーズチップならば、軽量で持ち運びやすいサイズながらも、普段使いからクリエイティブな作業までスムーズにこなせる可能性があります。特にM4チップと16GBのRAMを組み合わせることで、過去のモデルとは比較にならないほどの快適さを実現できるでしょう。

Appleはこれまで、大型のMacBook Proに最速のチップを搭載する傾向がありましたが、Mシリーズチップの進化により、小型のMacBookでも十分な処理能力を確保できるようになりました。Appleが12インチMacBookを復活させる場合、Mシリーズチップがその中心的な役割を果たすことは間違いありません。

ポートの数は本当に重要なのか

初代12インチMacBookの最大の課題として、多くのユーザーが指摘したのがポートの少なさです。USB-Cポートが1つしかなく、拡張性に欠けるという意見がありました。しかし、現在のAppleシリコン搭載MacBookはバッテリー持続時間が大幅に向上し、充電しながら他の周辺機器を接続する必要が少なくなっています。

最近のMacBookシリーズでは、MagSafeやイヤホンジャックの搭載が話題となっていますが、すべてのユーザーが複数のポートを必要としているわけではありません。特にモバイル用途に特化したMacBookならば、USB-Cポートが1つでも十分に対応できるケースが多いでしょう。ワイヤレス技術の発展により、データ転送やアクセサリの接続もBluetoothやWi-Fiを活用する場面が増えてきています。

Appleが12インチMacBookを再び投入する場合、ポートの数についてどのような判断を下すのかは注目されます。過去のモデルの反省を活かしながら、シンプルかつ実用的な設計を採用する可能性もあります。ポートの数は減っても、ワイヤレス技術や周辺機器の進化によって、かつての不便さを感じることは少なくなるかもしれません。

iPad Proでは代替にならない理由

AppleはiPad Proを強力なモバイルデバイスとして位置づけています。Mシリーズチップを搭載し、軽量で携帯性に優れたデザインは、外出先での作業に適しています。しかし、iPadOSの制約があるため、MacBookの代わりとして使うには物足りないと感じるユーザーも少なくありません。

iPad Proにはスプリットビューやステージマネージャといったマルチタスク機能がありますが、macOSのように自由なウィンドウ管理はできません。また、Mac向けのアプリは、iPad版よりも機能が充実しているケースが多く、例えば動画編集やプログラミングなどの作業では、iPadではなくMacのほうが快適に作業できます。

Appleがもし12インチMacBookを復活させれば、「iPad Proではできないこと」を求めるユーザーにとって、大きな選択肢となる可能性があります。特に、iPadのタッチ操作よりもトラックパッドとキーボードの組み合わせを重視する人にとっては、macOSを搭載した超軽量ノートが最適な解決策になるでしょう。

Source:Macworld