iPhoneのバッテリーがすぐに切れてしまうと感じたことはないだろうか。実際には、新しい端末を購入する前に試せる簡単な設定変更が存在する。
特に、iOS 17では、2つの機能を無効にするだけでバッテリー持続時間が大幅に改善される可能性がある。

ウィジェットの無効化でバッテリー消耗を抑える

iPhoneのロック画面やホーム画面に配置されたウィジェットは、バッテリー消耗の大きな要因である。これらのウィジェットは、常にアプリの情報をバックグラウンドで更新し続けるため、使用していなくても電力を消費し続ける。天気やスポーツのスコアといった情報がリアルタイムで表示されるのは便利ではあるが、その代償としてバッテリー寿命が短くなる。

iOS 17では、ロック画面からウィジェットを取り除くことがバッテリー消耗を抑える簡単な手段である。方法はシンプルで、ロック画面を長押しし、カスタマイズオプションを選択してウィジェットを削除するだけで良い。ウィジェットを表示しないシンプルな壁紙に切り替えることで、バックグラウンドで動作するアプリの数を減らし、バッテリーの持ちを改善できる。

特に、バッテリー残量が少ないときには、ロック画面からすべてのウィジェットを削除することが推奨される。これにより、無駄な電力消費を防ぎ、必要な時にバッテリーをより長く持たせることが可能になる。

キーボードの振動をオフにして電力消費を減少

iOS 16以降、iPhoneのキーボードには「ハプティックフィードバック」と呼ばれる機能が搭載されている。この機能は、キーを入力する際にわずかな振動を感じさせることで、より没入感のあるタイピング体験を提供する。しかし、この振動機能はバッテリー消耗に悪影響を及ぼす可能性があることがAppleのサポートページでも指摘されている。

ハプティックフィードバックはデフォルトでは有効になっていないが、多くのユーザーがこの機能を有効にしている。しかし、バッテリー持続時間を延ばしたい場合、この機能はオフにするのが賢明である。設定方法は簡単で、「設定」アプリを開き、「サウンドと触覚」から「キーボードフィードバック」を選択し、「触覚」をオフにすれば良い。

これにより、毎回キーを入力するたびに発生する振動がなくなり、バッテリーの消耗を抑えることができる。わずかな差かもしれないが、長時間にわたる使用で効果は顕著に表れる。

iOS 17でのその他のバッテリー節約方法

iOS 17では、ウィジェットとキーボードの振動以外にも、バッテリーを節約するための設定がいくつか存在する。特に「低電力モード」を活用することが、最も簡単かつ効果的な方法である。低電力モードをオンにすることで、iPhoneはバックグラウンドでのアプリの動作や自動ダウンロード、メールのフェッチといった電力消費の大きな機能を制限する。

さらに、アプリのバックグラウンド更新を無効にすることもバッテリー持続時間を延ばす一助となる。「設定」から「一般」を選び、「バックグラウンド更新」をオフにすることで、使用していないアプリが無駄に電力を消費するのを防ぐことができる。

また、明るさの自動調整機能を活用し、画面の明るさを適切なレベルに保つことで、無駄なエネルギー消費を抑えることができる。これらの設定を組み合わせて使うことで、iPhoneのバッテリー寿命を最大限に引き伸ばすことが可能である。

バッテリー状態を確認して交換のタイミングを見極める

iPhoneのバッテリーが著しく劣化している場合、設定変更だけでは十分なバッテリー節約が期待できないことがある。そこで、定期的に「バッテリーの状態」を確認し、バッテリーがどれだけ劣化しているかを把握することが重要となる。iOSでは「設定」から「バッテリー」メニューを開き、「バッテリーの状態と充電」にアクセスすることで、現在のバッテリーの最大容量を確認できる。

一般的に、バッテリーの最大容量が80%を下回ると交換を検討するべきである。さらに、バッテリーの充電サイクル数も確認でき、これが増えるにつれてバッテリー寿命が短くなることもあるため、適切なタイミングでの交換が推奨される。

Appleストアや認定修理業者では、バッテリー交換サービスを提供しており、新品のバッテリーに交換することでiPhoneのパフォーマンスを劇的に向上させることができる。バッテリーの状態を定期的にチェックすることで、突然の電源切れを防ぎ、快適な使用を維持できるだろう。