Appleが開発中とされる次期iPhone SEの情報が次々と明らかになっています。最新のリークによると、新型iPhone SE 4は従来モデルよりも大幅に進化し、6.1インチのLTPS OLEDディスプレイを搭載する可能性が高いとされています。

さらに、従来のiPhone SEシリーズとは異なり、デザイン面でも現行のiPhone 16に近づくと予想されています。筐体はiPhone 14をベースにするとの見方があったものの、最新の情報ではiPhone 16のデザインを踏襲するとも言われています。

プロセッサにはA18チップが採用される見込みで、AI機能「Apple Intelligence」にも対応する可能性が指摘されています。こうしたスペックの向上に伴い、価格は500〜550ドル程度になると予想されており、2025年4月の発売が見込まれています。

iPhone SE 4は「iPhone 16E」に名称変更されるのか

これまでAppleの低価格モデルは「iPhone SE」という名称で展開されてきましたが、新型モデルでは「iPhone 16E」と呼ばれる可能性が浮上しています。この情報は中国のリーカー「Fixed Focus Digital」によるもので、Appleが現行のiPhone 16シリーズと統一感を持たせる狙いがあるのではないかと考えられています。

Appleはこれまで「SE」の名称を一貫して使用し、手頃な価格で提供するモデルとして位置づけてきました。特に2020年に登場した第2世代iPhone SEは、当時のフラッグシップ機と同等のチップセットを搭載しながらも低価格を実現し、多くのユーザーに支持されました。しかし、「iPhone 16E」という名称が採用される場合、これまでのSEシリーズとは異なる戦略が取られる可能性があります。

一方で、Appleが伝統的な名称を変更することには慎重な姿勢を示すことが多いため、実際に「iPhone 16E」という名称になるかは不透明です。もし名称が変更されるとすれば、Appleがエントリーモデルの位置づけを根本的に変え、新たなシリーズとして打ち出すことも考えられます。これまで「SE」という名称に馴染んできたユーザーにとっては、モデルの位置づけが曖昧になる可能性もあるでしょう。

Face ID搭載の可能性とホームボタンの廃止

新型iPhone SE 4では、これまでのSEシリーズとは異なり、Face IDが搭載される可能性が高まっています。これまでのSEシリーズは、Touch IDとホームボタンを採用することで、従来のiPhoneユーザーにも親しみやすい仕様となっていました。しかし、BloombergのMark Gurman氏によると、新型モデルは「iPhone 16に近いデザイン」になり、物理ホームボタンが完全に廃止されると報じられています。

ディスプレイアナリストのRoss Young氏も、新型iPhone SE 4が「ノッチ付きディスプレイを採用する」と予測しており、この仕様が採用されればFace IDの搭載はほぼ確実と考えられます。現在のiPhone 16シリーズと同様に、前面のTrueDepthカメラを活用した顔認証機能が導入されることになるでしょう。

この変更は、多くのユーザーにとって歓迎される一方で、物理ホームボタンを好むユーザーにとっては大きな変化となります。特に、Touch IDの指紋認証を重視していたユーザーからは、Face IDへの移行に戸惑いを感じる人もいるかもしれません。しかし、AppleがFace IDの精度や速度を向上させてきたことを考えると、利便性の面では十分なメリットがあると言えるでしょう。

iPhone SE 4の価格と市場での競争力

スペックの向上に伴い、新型iPhone SE 4の価格は500〜550ドルの範囲になると予想されています。前モデルであるiPhone SE(第3世代)の価格は429ドルだったため、約70〜120ドルの値上げとなる可能性があります。この価格帯では、Samsungの「Galaxy S24 FE」(約650ドル)やGoogleの「Pixel 7a」(約499ドル)と直接競合することになります。

この価格上昇の背景には、ディスプレイの大型化やFace IDの導入、A18チップの搭載といったスペック向上が影響していると考えられます。特に、OLEDディスプレイの採用はコスト面での影響が大きく、これまでの液晶ディスプレイよりも価格が上がる要因の一つとなっています。

ただし、Appleは長年にわたりiPhone SEシリーズを「コストパフォーマンスの高いエントリーモデル」として位置づけてきました。そのため、新型iPhone SE 4が500ドルを超える価格設定となった場合、これまでのSEシリーズのユーザー層がどのように反応するかが注目されます。

価格上昇が受け入れられれば、より多くの最新機能を備えた手頃なiPhoneとして人気を集めるかもしれませんが、価格がネックとなる可能性も否定できません。

Source:Neowin