Appleが最新のiOS 18.4ベータ版をリリースし、CarPlayの使い勝手を向上させる新機能が追加されました。特に、大型の車載ディスプレイを持つユーザーにとって重要なのが、アプリのアイコン表示が従来の2列から3列へ拡張可能になった点です。これにより、より多くのアプリを一画面に表示できるようになり、ホーム画面を頻繁に切り替える手間が軽減されます。

ただし、この3列表示はすべての車両で利用できるわけではなく、大型ディスプレイを搭載した一部の車種に限定されるようです。例えば、14インチディスプレイを備えたトヨタ・タンドラでは動作が確認されています。CarPlayは近年のディスプレイ大型化の流れに必ずしも追従できていませんでしたが、今回の変更によって利便性が大きく向上すると期待されます。

CarPlayの3列表示はどのように機能するのか

今回のiOS 18.4のアップデートでは、CarPlayのホーム画面におけるアプリの表示がこれまでの2列から3列に拡張されました。これにより、大型ディスプレイを搭載した車両では、より多くのアプリを一度に表示できるようになりました。特に、Appleの純正アプリだけでなく、サードパーティ製のナビアプリやオーディオアプリも含めて、直感的にアクセスしやすくなります。

ただし、3列表示はすべてのCarPlay対応車両で利用できるわけではなく、大型ディスプレイを持つ特定の車種に限られるようです。例えば、最大14インチのディスプレイを搭載するトヨタ・タンドラでは、この機能が有効になることが確認されています。

一方で、具体的にどのサイズ以上のディスプレイで適用されるのかは明らかになっていません。そのため、現時点では自分の車でこの機能が利用できるかどうかは、実際にアップデートを適用してみるまで確実には分からない状況です。

この変更によって、特に多くのアプリを使用するドライバーにとっては利便性が向上するでしょう。画面切り替えの手間が減り、運転中の操作もよりスムーズになります。これまでのCarPlayは大型ディスプレイのポテンシャルを十分に活かせていませんでしたが、今回のアップデートはその課題を一歩前進させるものとなりそうです。

次世代CarPlayが登場する前に実用性が向上

Appleは次世代の「CarPlay 2」の発表をすでに行っていますが、実際に登場するまでにはまだ時間がかかると見られています。そのため、現行のCarPlayを使い続けるユーザーにとっては、今回の3列表示のような細かな改善が重要になります。特に、大型ディスプレイを搭載する車が増えている中で、既存のCarPlayの制限が解消されるのは歓迎すべき変更です。

これまでのCarPlayでは、ディスプレイがどれだけ大きくてもアイコン表示は2列までという制限がありました。結果として、アプリが多い場合にはホーム画面を何度も切り替える必要があり、操作の煩雑さにつながっていました。今回の3列表示対応は、まさにこの課題を解決するものといえます。

さらに、次世代CarPlayはより高度な車両統合を実現し、エアコン調整やダッシュボードの表示までも統一する計画がされています。しかし、その普及には車両メーカー側の対応も必要であり、すぐにすべての車に適用されるわけではありません。それを考えると、今回のアップデートのような、現行のCarPlayを使いやすくする改良は、今後も求められるでしょう。

大型ディスプレイの活用は今後の標準になるのか

今回のアップデートを受けて、Appleが大型ディスプレイ対応を本格的に進めていることがうかがえます。近年、車載ディスプレイは10インチ以上のものが一般的になりつつあり、一部の高級車では15インチを超えるモデルも登場しています。この流れを受けて、CarPlayのインターフェースもそれに適応する方向に進んでいるといえます。

ただし、大型ディスプレイに完全対応するためには、アイコンの3列表示だけでなく、より柔軟なUI設計も必要になるでしょう。例えば、ナビ画面や音楽コントロール画面がより広く使えるようになったり、運転中でも視認性を向上させる工夫が加えられたりする可能性があります。

現時点では、3列表示は特定の車種のみに適用される機能ですが、今後のアップデートでより多くの車種に拡大されることが期待されます。Appleがこの流れを強化していけば、CarPlayはますます進化し、より多くのユーザーにとって快適なドライブ体験を提供することになりそうです。

Source:9to5Mac