Apple Watch Ultra 3に関する最新情報が明らかになりました。デザインの大幅な変更は期待できないものの、ディスプレイや内部チップの進化により、使用感が向上する可能性があります。

特に、次世代のLTPO3 OLEDディスプレイの採用が予測されており、屋外での視認性向上やアニメーションのスムーズ化が期待されています。また、Appleが開発を進める独自モデムやMediaTek製の5G RedCapモデムが搭載される可能性も浮上。もし実現すれば、Apple Watchとして初の5G対応モデルとなり、通信性能が飛躍的に向上するかもしれません。

Apple Watch Ultra 3のデザインとディスプレイの進化

Apple Watch Ultra 3では、外観の大幅な変更は行われないとみられています。従来のチタニウム製ケースやオレンジリング付きデジタルクラウン、アクションボタンなどのデザイン要素はそのまま採用される可能性が高いです。Appleの製品サイクルを見ると、大規模なデザイン変更は3世代ごとに行われる傾向があるため、Ultra 3も従来モデルとほぼ同じデザインになると考えられます。

一方で、ディスプレイ技術の進化は大きなポイントとなりそうです。Apple Watch Ultra 2ではLTPO2 OLEDが採用されていましたが、Ultra 3では最新のLTPO3 OLEDが導入される可能性が高まっています。

この変更により、常時オンディスプレイのリフレッシュレートが向上し、スクロールやアニメーションの滑らかさが改善されることが期待されます。また、広角OLED技術の採用により、視野角が40%向上すると予測されており、日差しの強い環境でも見やすくなるかもしれません。

ディスプレイの進化は単なる視認性向上にとどまりません。省電力化も進むことで、バッテリー駆動時間の延長にもつながる可能性があります。これにより、アウトドアやスポーツ用途での利便性がさらに高まると考えられます。Apple Watch Ultra 3のディスプレイがどのような改善を遂げるのか、正式発表が待たれます。

Apple Watch Ultra 3に5Gがもたらす影響

Apple Watch Ultra 3では、5G対応が実現する可能性が浮上しています。現時点では4G LTEまでの対応となっているApple Watchですが、Appleが独自モデムの開発を進める中で、MediaTek製の5G RedCapモデムを搭載するという情報が出ています。RedCap（Reduced Capability）は、IoTデバイスやウェアラブル向けの省電力型5Gであり、高速通信と省電力性を両立できる技術です。

もしApple Watch Ultra 3が5G対応となれば、通信速度の向上だけでなく、接続の安定性が強化されることが期待できます。特にストリーミング音楽の再生やマップの読み込み、クラウドデータへのアクセスがよりスムーズになる可能性があります。また、低遅延通信が可能になれば、Siriの応答速度が向上し、より快適に音声アシスタントを利用できるようになるでしょう。

ただし、5G対応には課題もあります。RedCapは従来の5Gよりも消費電力が抑えられているとはいえ、バッテリー消費が増加する可能性は否めません。また、5Gエリアの普及状況にも左右されるため、地域によっては恩恵を十分に受けられない場合もあります。こうした点を踏まえると、5G対応が実現した場合でも、使用環境に応じた最適な設定が求められるかもしれません。

Apple Watch Ultra 3の健康機能と衛星通信対応の可能性

Apple Watchはこれまで、心電図（ECG）や血中酸素レベル測定、心房細動検出といった健康機能を強化してきました。Ultra 3では、新たに血圧モニタリング機能が追加される可能性があります。ただし、従来の血圧計のように具体的な数値を測定するのではなく、血圧の変動傾向を検知する機能になると考えられています。これにより、高血圧の兆候を早期に把握し、医療機関での検査を促す役割が期待できます。

また、iPhone 14以降のモデルで導入された衛星通信機能が、Apple Watch Ultra 3にも搭載される可能性があります。この機能が実現すれば、モバイル通信網が利用できない場所でも、緊急時にメッセージを送信できるようになります。特に登山や海上といった圏外になりやすい環境では、非常に重要な機能となるでしょう。

ただし、現状ではAppleの衛星通信サービスは緊急時のメッセージ送信に限定されており、一般的な通信手段としての活用は難しいと考えられます。それでも、アウトドアや災害時の安全確保に役立つ機能となる可能性は高く、Apple Watch Ultra 3の魅力を大きく引き上げる要素となるかもしれません。

Source：The Mac Observer