Appleが開発を進めているとされる「iPhone Fold」に関する最新の噂が再び注目を集めている。折りたたみスマートフォン市場が成長する中、Appleはこれまで公式な発表を行っていないものの、関係者の情報やリークによると、2026年初頭に製造が開始され、2027年の発売が有力視されている。

ディスプレイには、折りたたみ時の「シワ」を抑える技術が採用される可能性が高く、LG DisplayやSamsung Displayと協力して開発が進められていると報じられている。折りたたみ時のサイズは通常のiPhoneと同等、展開時には7.5インチ程度の画面を持つとされ、タブレットに近い使用感が期待される。

一方で、Appleが最初に発表する折りたたみデバイスが「iPhone」ではなく「折りたたみiPad」になる可能性も指摘されている。これまでの予測が延期されてきた経緯を考えると、実際の発売時期や仕様は変動する可能性があり、今後の情報に注目が集まる。

iPhone Foldの登場は2027年か これまでの予測と最新情報

Appleの折りたたみiPhoneに関する情報はこれまでにも多く出回ってきましたが、発売時期については予測が二転三転している状況です。過去にはアナリストのミンチー・クオ氏が2024年までに発売されると予測していましたが、現在の見解では2026年から2027年の間になる可能性が高いとされています。

2025年2月のリークでは、iPhone Foldの試作品がすでに存在し、2026年初頭に製造が開始される可能性があると伝えられました。韓国のETNewsも2025年後半から一部生産が始まり、2026年後半に発売される可能性があると報じています。ただし、複雑な設計や耐久性の確保が求められるため、開発の遅れが生じることも考えられます。

Appleは製品開発に慎重なアプローチを取る傾向があり、折りたたみスマートフォンという新たなカテゴリーに参入するには、他社以上の完成度を求めていると考えられます。過去のiPhoneの進化を見ても、技術の成熟を待ってから市場に投入するケースが多く、折りたたみiPhoneもその例に当てはまる可能性が高いでしょう。

iPhone Foldのディスプレイ技術 折り目の問題を克服できるか

折りたたみスマートフォンの大きな課題の一つが、ディスプレイの「折り目」の問題です。長期間の使用によって画面にシワができることは、既存の折りたたみスマートフォンでも指摘されているポイントです。Appleはこの問題を解決するため、LG DisplayやSamsung Displayと協力して「ハイブリッドOLEDパネル」の開発を進めているとされています。

ハイブリッドOLEDは、ガラス部分と柔軟なプラスチック基板を組み合わせた技術で、折りたたみ部分の耐久性を向上させることが目的です。これにより、折りたたみ回数が増えてもディスプレイの劣化を最小限に抑えられると期待されています。さらに、Appleは特許を取得した特殊なヒンジ技術を採用する可能性もあり、折り目が目立たないデザインの実現に向けた研究が進められているようです。

ETNewsの報道によると、Appleの折りたたみiPhoneは「ほとんど折り目が目立たない」とされており、従来の折りたたみスマートフォンとは異なるアプローチが取られる可能性があります。これが実現すれば、現在の折りたたみスマートフォンの課題を大きく改善し、より快適な使用体験を提供できるかもしれません。

iPhone Foldはスマートフォンかタブレットか Appleの狙いとは

Appleが最初に折りたたみデバイスを発表する際、それがiPhoneになるのか、あるいはiPadになるのかという点は依然として議論の的となっています。Samsungは2024年時点で「Appleの最初の折りたたみデバイスはiPadになる」と予測しており、アナリストのミンチー・クオ氏もかつて「折りたたみiPadが2024年に登場する」との見方を示していました。しかし、現時点ではその予測は実現していません。

折りたたみスマートフォンは、展開時にタブレット並みの大画面になるため、タブレットとの境界が曖昧になります。iPhone Foldの噂では、開いた際の画面サイズが7.5インチ程度になる可能性があるとされており、これはiPad mini(8.3インチ)に近いサイズ感です。AppleがまずiPadを折りたたみ化し、その後iPhoneに展開するというシナリオも考えられます。

Appleは製品のカテゴリを明確に分ける傾向があるため、iPhone Foldが登場する場合でも、iPadの大型化やMacBookとの住み分けがどのように行われるのかが注目されます。折りたたみデバイスがiPhoneとして登場するのか、あるいはiPadの延長として投入されるのか、今後の動向に注目が集まります。

Source:AppleInsider