AppleのiPhone 16 Proは、ハイエンドスマートフォンの中でも優れたカメラ性能を誇ります。特に、3つの背面カメラによる鮮明な写真撮影や、4Kスローモーション機能は多くのユーザーから高く評価されています。しかし、競合製品と比較すると、さらなる進化の余地があるのも事実です。
次世代モデルとなるiPhone 17では、より大きなイメージセンサーの搭載や可変絞りの導入が期待されています。また、フォトグラフィックスタイルの多様化やProRawとの統合、動画撮影時のカラー補正機能の強化なども求められています。Appleがこれらの機能をどこまで実現できるのか、今後の発表に注目が集まります。
イメージセンサーの大型化がもたらすカメラ性能の飛躍
スマートフォンのカメラ性能を左右する重要な要素の一つが、イメージセンサーのサイズです。iPhone 16 Proには1/1.28インチのセンサーが搭載されていますが、競合のXiaomi 14 Ultraは1インチタイプを採用しており、より多くの光を取り込むことで明るく鮮明な写真を実現しています。Appleが今後のモデルでこの流れを追従すれば、暗所撮影やダイナミックレンジの向上が期待されます。
特に夜間撮影では、大きなセンサーほどノイズを抑えつつ鮮明な画像を撮影できます。さらに、ポートレート撮影時の自然なボケ効果も強化され、従来のデジタル処理による疑似ボケとは異なり、よりリアルな立体感が生まれるでしょう。
プロのカメラでは一般的な「フルフレームセンサー」ほどのサイズをスマートフォンに搭載するのは難しいかもしれませんが、少なくとも1インチクラスのセンサー採用は現実的な選択肢といえます。
また、イメージセンサーが大きくなることで、iPhoneの写真処理技術であるDeep FusionやSmart HDRの効果もさらに向上する可能性があります。特に、暗所での細部の表現力や色の再現性が高まり、肉眼で見たままの風景により近い写真が撮影できるようになるでしょう。Appleがこの技術をどこまで磨き上げるのか、次世代モデルの進化が注目されます。
可変絞りの採用がもたらす表現力の向上
Xiaomi 14 UltraやHuawei Mateシリーズが採用している可変絞りは、カメラの表現力を飛躍的に向上させる技術です。現在のiPhone 16 Proのカメラは固定絞りのため、暗所や明るい環境に応じた柔軟な調整ができません。しかし、可変絞りが搭載されれば、開口を広げて夜景撮影のノイズを抑えたり、逆に絞りを狭めて明るい場所での白飛びを防ぐといった撮影の自由度が向上します。
特に、星空撮影や街の夜景撮影では、可変絞りの効果が顕著になります。絞りを狭めることで、光源を美しく輝かせる「スターバースト効果」を生み出せるため、よりドラマティックな写真が撮れるでしょう。現在のiPhoneでは、こうした光源は単なるぼんやりとした点にしかならず、ライバル機との差が生まれています。
また、ポートレート撮影においても可変絞りは有用です。開口を調整することで背景のボケをより自然なものにし、主役を際立たせる効果を生み出せます。デジタル処理によるボケよりも自然な描写が可能になれば、プロのフォトグラファーだけでなく、日常的に写真を撮る人々にとっても大きなメリットとなるでしょう。Appleがこの技術を採用すれば、iPhone 17のカメラはさらに魅力的なものになりそうです。
ProRes動画にLUT適用で本格的な映像制作が可能に
iPhone 15 Pro以降、AppleはProRes動画撮影機能を強化し、高品質な映像制作をスマートフォンで実現できるようにしました。しかし、現状ではProRes形式の動画はカラーグレーディングを前提としたフラットな映像のため、撮影後に編集作業を行わないと本来の色やコントラストを活かしきれません。この問題を解決するために、iPhone上でLUT(ルックアップテーブル)を適用できる機能が求められています。
LUTを適用することで、映画のようなシネマティックな映像や特定の雰囲気を持つカラー設定を即座に適用でき、編集の手間を大幅に削減できます。現在はMacやPCの編集ソフトでしかLUTを適用できませんが、これをiPhoneのカメラアプリ内で簡単に行えるようになれば、SNS向けの動画制作がより手軽になるでしょう。
特に、YouTubeやInstagramでの動画コンテンツ制作が増加している中、iPhoneだけでプロレベルの映像編集が完結できれば、多くのクリエイターにとって大きな魅力となります。AppleがiPhone 17でこの機能を導入すれば、スマートフォンでの映像制作の可能性がさらに広がることは間違いありません。
Source:CNET