Appleが開発中とされる折りたたみiPhoneのスペックがリークされました。これまで噂レベルにとどまっていた情報が具体的になり、Appleの新たな製品展開が期待されています。

リークによると、この折りたたみiPhoneはブック型のデザインを採用し、12インチの大型ディスプレイを搭載。展開時の厚さはわずか4.6mmと、業界でも最薄クラスのデバイスになる可能性があります。ディスプレイはSamsung製で、特別なUTG(超薄型ガラス)技術が採用される見込みです。

また、デュアルカメラ、5000mAhのバッテリー、Apple独自設計のヒンジ機構なども特徴の一つです。発売は2026年秋が見込まれており、折りたたみ市場でのAppleの戦略が注目されます。

超薄型デザインがもたらす新たな折りたたみ体験

Appleの折りたたみiPhoneが注目を集める理由の一つは、その圧倒的な薄さです。リーク情報によれば、展開時の厚さは4.6mm、折りたたみ時でも9.2mmと、競合製品を大きく上回るスリムなデザインになっています。たとえば、SamsungのGalaxy Z Fold 6は展開時5.6mm、折りたたみ時12.1mmとされており、Appleの新型モデルがどれほどの薄型化を実現しているかがわかります。

この薄さがもたらす最大のメリットは、携帯性の向上です。従来の折りたたみスマートフォンは、折りたたむことでコンパクトになる一方で、厚みが増してしまうという課題がありました。しかし、このデバイスなら通常のiPhoneと同じような感覚で持ち歩くことができそうです。

また、Appleが設計した独自のヒンジ構造によって、折りたたみ時の隙間が最小限に抑えられ、従来の折りたたみスマートフォンに見られがちなディスプレイの浮き上がりを防ぐ可能性があります。

一方で、ここまで薄型化が進むと耐久性が気になるところです。特に、UTG(Ultra-Thin Glass)を採用したディスプレイは、従来の強化ガラスよりも割れやすい傾向があるため、日常使用における耐衝撃性や長期間の耐久性がどこまで確保されるのかが注目されます。

Appleは過去に、iPhoneのディスプレイ耐久性を向上させるためにCeramic Shieldを採用した経緯があり、今回の折りたたみiPhoneでも新たな強化技術が施される可能性がありそうです。

5000mAhのデュアルバッテリーが実現する駆動時間とは

折りたたみスマートフォンの弱点の一つとして、バッテリー駆動時間が挙げられます。画面サイズが大きくなる分、消費電力も増加するため、一般的なスマートフォンよりもバッテリーの持ちが短くなりがちです。しかし、Appleの折りたたみiPhoneは合計5000mAhのデュアルバッテリーを採用することで、この問題を克服しようとしているようです。

5000mAhという容量は、現在販売されているiPhone 15 Pro Max(4441mAh)よりも大きく、折りたたみデバイスとしては業界トップクラスのバッテリー性能といえます。また、Appleはバッテリー効率に優れた自社開発のAシリーズチップを採用しており、ソフトウェアとハードウェアの最適化によって、長時間の駆動が可能になると考えられます。

特に、iOSのバッテリー管理機能は年々進化しており、低消費電力モードやアプリのバックグラウンド制御を活用することで、ユーザー体験の向上につながるでしょう。

ただし、折りたたみ構造の影響でバッテリーの配置や発熱対策がどのように設計されるのかが課題となります。発熱が増えるとバッテリー寿命が短くなる可能性があるため、Appleがどのような冷却技術を採用するのかも重要なポイントです。最近のApple製品では、熱管理のために新素材や特殊な冷却機構を採用するケースが増えており、折りたたみiPhoneでも独自の放熱対策が施されることが期待されます。

折りたたみiPhoneは市場にどのような影響を与えるのか

Appleの折りたたみiPhoneが登場することで、折りたたみスマートフォン市場は大きく変化するかもしれません。現在、この市場ではSamsungがリーダー的存在であり、Galaxy Zシリーズが主流となっています。しかし、Appleが新たに参入することで、これまで折りたたみスマートフォンに興味がなかった層にも関心が広がる可能性があります。

特に、既存のiPhoneユーザーの多くは、iOSのエコシステムに強く依存しているため、折りたたみスマートフォンを検討する際にも、Apple製品を選びたいと考えるユーザーが少なくないでしょう。また、Appleはソフトウェアとハードウェアの連携を強みとしており、従来の折りたたみスマートフォンとは異なる操作性や機能を提供することが期待されます。

たとえば、iPadのようなマルチタスク機能を取り入れたUI設計や、Apple Pencil対応などの新機能が加われば、他の折りたたみデバイスとの差別化が進むかもしれません。

一方で、折りたたみスマートフォンは通常のスマートフォンよりも高価になる傾向があります。現在の市場では、SamsungのGalaxy Z Fold 5が約25万円、GoogleのPixel Foldが約24万円と、一般的なハイエンドスマートフォンよりも価格が高めです。Appleの折りたたみiPhoneも、こうした価格帯になる可能性があり、ユーザーがどれだけ受け入れるのかが注目されます。

Appleは2026年に800万〜1000万台の販売を目標としているとされており、これは現在の折りたたみ市場全体と同程度の規模です。このことからも、Appleは単なる新製品の投入ではなく、市場の中心に折りたたみデバイスを据えようとしていることがうかがえます。今後の正式発表を待ちながら、その革新性と実用性に注目していきたいところです。

Source:PhoneArena